幼いころに母親を亡くし、父親も行方不明となっている16歳の女の子。
教会劇や英雄譚で語られるお話の影響や、行方不明になった父親がそうであったと聞かされていたことから、ずっと海を渡る冒険家になることを夢見ていた彼女は、住み慣れた町を出て港街キングスブリッジへとやってきます。
街に着くや否や、騒動に巻き込まれる形で海賊たちと行動を共にし、それをきっかけに「海賊」という存在にも興味を持ち始めます。
そんな彼女の前に、海へと出る方法として「海賊」と「海軍」という立場の違う2つの道が開かれます。
男気はあるが自分中心の俺様タイプの船長、常に冷静沈着で笑顔の怖い副船長、神出鬼没で気まぐれな船員が揃った海賊船に乗り海賊として生きていくか、それとも見た目は幼いが貴族の誇りを持つ海軍の隊長、寡黙で何か深い背景のありそうな一回り年上の海軍の副隊長たちと一緒に海軍となるか。
主人公はどちらを選び、海に出てどういった冒険家になるのか。
また、その時に主人公の一番傍らにいるパートナーは誰になるのか…。
アスタリカ
本作の舞台になる、イヴァネス帝国の植民地から形ばかりの独立を果たした立憲君主制の国。ただし、現在もイヴァネスには従属している。そのため、イヴァネスと敵対するエスパダとは幾度もの海戦を経験し、その結果として他国を圧倒する海軍力を有するに至っている。
エスパダ
アスタリカを挟んでイヴァネス帝国と敵対している大国。
20年前には大遠征団を組んでアスタリカ制圧を図るも、
暁の海賊ドレイクの活躍の前にその野望を打ち砕かれる。
レッドホーク海賊団
船長『赤嵐(せきらん)のジェイク』が率いる海賊団。海賊団としてはけして
大きくはないが、その活躍は第一級。
国やギルドは彼らに多大な懸賞金をかけている。
帆には大きく翼を広げた赤い大鷲のマークがあり、更に釣り針とロープがモチーフの海賊旗を掲げている。
七海
世界の7割を占める、エニス海、モンド洋、
ヴォード海、リーヴズ海、ラウント海、レイナ海、
イグレシア海を総称した言葉。
約200年前、人類最初の冒険家ともいわれるブラック
・バードがそのうち4つの海を、ドレイクが新たに
3つの海を見つけたとされている。
0番目の海
ドレイクが発見した、七海とは根本的に異なる海洋。
ただし、そこへたどり着く手段がどこにも記されて
いないため、その存在を信じる者は極めて少ない。
暁の海賊
『ウィリアム・ドレイク』
あらゆる海を制覇し、七海を見つけた海賊であり冒険者。
アスタリカがエスパダに侵略されそうになったとき、日の出と共に現れ、敵船団をただの1隻で退けたという伝説をも持つ。海賊ながらも、その功績から国が特例として認めた犯罪者ではない最初の海賊となったが十年前を境にその宝と共に姿を消してしまった。
ドレイクの秘宝
ドレイクが残したと言われる幻の秘宝。
それを手にしたものは、7つの海全てを支配できる
ほどの富を得るという。
オウグルの民
遙か昔、アスタリカの地に先史文明を築いたとされる謎の先住民族。
その海洋技術や航海術は現代のそれをはるかに超える水準であったとの伝承が各地に残っている。
七海を自在に航海できる民族だったと言われている。
イヴァネス帝国
以前はアスタリカを植民地としていた
帝国主義国家。現在では有力な大貴族の国外への移住などで国力は弱体化傾向にある。エスパダとは敵対関係。
バッカニア
バッカニアは、海洋を行く商船を襲いその金を巻き上げる
いわゆる海賊たちを指す。しかし中には、民に重税を課す
国の保有する商船や、弱い者から金を巻き上げたり、奴隷
にするような悪徳商会のみを【あいつら気にいらねえ!】
とばかりに襲い、また海に眠る数々の財宝や謎を求めて
海に出るといった、冒険者に近い者達もいる。
バークワース商会
グレイ=ニール=バークワースが率いる巨大な商人
ギルド。その規模は、パン一切れから軍艦一隻まで
何でも扱っている、と言われるほど。
キングスブリッジの交易の約4割はバークワース商
会の関連船が占めており、グアルディアや自警団な
どへの出資も行っている。
グアルディア
横行する海賊行為に対抗するため、アスタリカが編成した対バッカニア海軍艦隊。国の各要所となる3大港街に基地を置き、周囲のバッカニアに睨みを利かせている。
バッカニアに対する様々な経験と
知識を積んでおり、有力なバッカニアの追跡と拿捕、バッカニアに襲われそうな商船の警備、未到の地にある秘宝の確保などを担当する。
海嵐
海上に発生する予測不可能な大嵐。
大きな帆船ですら沈没させるその威力に、人々は恐れを
込めて『リヴァイアサンの怒り』と呼ぶこともある。
暁の海賊『ウィリアム・ドレイク』はこの海嵐を平気で
通過していったという逸話がある。
キングスブリッジ
エニス海に面し、外交、貿易の要となるアスタリカの国最大の港街。
人口は1万を超える、別名『世界でもっとも賑やかな街』。人口、経済規模ともに王都ロードヒルを凌ぎ、隆盛を誇っている。